ふるさと納税、総務省ウェブサイト

ふるさと納税制度というものがあります。確か、留学に出たときにも存在はしていましたが、今のように制度が頻用されるようになったのは2011年からです。

特に東日本大震災の被災地への寄附金として2011年には多額の利用があり、その後は寄附金への返礼品目的で多用されています。公式ウェブサイト「ふるさとチョイス」もでき、使い方も便利になっています。

制度としては寄附金を所得控除できるのと、住民税の税額控除を組み合わせた制度で、2008年から存在しています。ずっと日本に住民票を置いている場合はそれほど気にかけずに利用できますが、海外から帰国した場合にどうなるのか、気になります。

ふるさと納税

ふるさと納税は、地方自治体への寄附金を個人住民税から税額控除できる仕組みです。地方自治体以外の例えば赤十字だったり、国境なき医師団だったり、ボランティア団体といった地方自治体以外への寄附金も所得控除はできますが、住民税の税額控除ができるのは地方自治体に対するものだけです。

所得控除と税額控除

所得控除と税額控除というのは、なんとなくわかりづらいですが、

  • 所得控除—税金を計算するときに収入がなかったことになる
  • 税額控除—税金の額から引かれる

という違いがあります。この違いは大きくて、例えば日本赤十字に100万円寄附をした場合には年間の所得額が100万円減り、その分にかかるはずだった所得税と住民税はなくなります。税率が所得税と住民税合わせて40%だった場合、税金は40万円減りますが、同じ額を地方自治体に寄附した場合は税金が最大で99万8千円減ります。

返礼品

税額控除があるだけの制度だったら、それほど広まらなかったと思いますが、ふるさと納税には「返礼品」というものがある地方自治体が増えています。増えています、というよりも「返礼品」がない自治体への寄附は、災害の支援目的(東日本大震災の被災地域や熊本・大分の被災地域など)くらいでしょう。

寄附へのお礼としてその地方の特産品などを送ってくれるという形で「返礼品」を受け取ることができますが、特産品である必要はないので、いろいろなものがリストされています。インターネットを検索すると「還元率」を考えてリストアップしているサイトもあり、寄付額によっては高価な品物が送られます。

地方自治体は「返礼品」を用意するための費用が掛かりますので、返礼品が豪華になればなるほど、寄附額に対して実際に使える金額は目減りします。なんとなく還元率50~60%くらいまでが多いようなのですが、その場合、寄附額の半分は返礼品の購入に消えてしまうことになります。

地元企業の製品を買うので地方活性化、というのはわからなくはないですが、その分普通のルートでの購入は減ると思いますし、返礼品の購入に依存した企業などに国際競争力は期待できないと思います。さらに寄付金が税額控除されるけれど返礼品がない、地方自治体以外の赤十字その他の公共団体に対する寄付意欲が(個人的には)大幅に落ちてしまいました。個人的には好きになれない制度ですが、申告式の住民税減税、現物支給だと思って、納得しようと思います。

寄附金上限

ふるさと納税制度の利用で住民税が減税されますが、所得を全額寄附しない限り住民税がゼロになることはありません。(返礼品をもらうとその分も所得になるので、貯金を切り崩して寄附すればゼロになるかもしれません、住民税の所得割分は。)

税額控除される金額には上限が設けられていて、2015年度からは住民税の所得割額の20%までなら寄付金額から2000円を除いた全額が控除されます。上限額の計算は面倒できちんと計算できるウェブサイトもないようですが、住民税は12月末までの収入に対してかかるものですので年間の所得額が正確にいくらになるのか、事前にわかるひとは多くないと思いますのでしっかり計算してもしょうがないという気もします。

帰国者のふるさと納税

ふるさと納税の肝は、個人住民税の税額控除ですので、1月以降に帰国した場合にどうなるのか気になるところです。

所得税は、所得のあった年に源泉徴収され、12月末で〆て年度末に確定申告をします。一方、住民税は12月末までの1年間の収入に対して、1月1日に住民票がある自治体で課税されます。例外的に、海外赴任等で住民票を転出させた場合には、転出から1年間は以前の自治体に対して住民税を納税しなければいけません。住民税の納税方法は、支払い通知書をもらってから納税する場合に加えて、源泉徴収される場合もあり、源泉徴収される場合は「前年の所得に対する住民税を後払い」する形になります。

ふるさと納税を行うと所得税の所得控除は確定申告の時に計算され、住民税の税額控除分は翌年の住民税から納税額に応じて控除され請求額が減額されます。そのため、帰国した年でもふるさと納税を行えば、その年の所得税と次の年の住民税から控除できます。2016年中に帰国した場合、2016年の所得税(2017年に行う確定申告)と2017年に支払う住民税が減額されます。

帰国後の住民税額がいくらになるのか想像しにくいため、ふるさと納税を使って最大限に減税効果を得ることができる額を想定しにくいのが問題ではあります。

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