アメリカのオークション・ショッピングサイトの大手eBayで、悪評を付けた顧客を提訴した売り手(セラー)がいました。

2015年9月4日、判決が出てセラーが敗北しました。

eBay

eBayは、アメリカのオークション・ショッピングサイトです。2000年から日本へも進出していました。Yahooオークションに勝てず撤退しています。

eBayに出品された商品は基本的には日本からも買うことができますが、国際取引になるといろいろリスクが伴うので米国サイトの場合にはアメリカ国内にしか送りませんと言っているセラー(売り手)もかなり多いです。

直接買えない場合も、公式日本語サイト『eBay公認日本語サイト セカイモン』を経由して買うことができます。

電子送金サービスのPayPalの親会社です。日本では、PayPalのほうが知名度が高いかもしれません。

 

eBayの評価システム

取引後、60日以内(たぶん)に取引相手を評価することができます。基本的には、ポジティブ(良かった)、ニュートラル(どちらでもない)、ネガティブ(悪かった)の3段階評価です。

短いメッセージとその他いくつかの評価項目を5つ星で答えます。通常は、ポジティブ評価が100%で、ニュートラルもネガティブも付けられることは稀です。大量に取引するセラーの場合には時々悪評を付けられる場合がありますが、それにしても無視できる程度です。1年間経つと過去の評価は見えなくなります。

僕がよく買い物をする通販業者を見てみると、今までのポジティブ評価数51,305件、過去一年間ではポジティブ評価4,032件、ニュートラル5件、ネガティブ1件です。

滅多なことでは悪評はつかない

普通の通販業者の場合、ポジティブ評価の割合が少なくとも98%くらいかそれ以上あると思います。

僕も買い物をして、トラブルにあったことはあります。

速達で送ってくるはずなので送料を数十ドル払ったのに、発送までに1週間、さらに通常便で送ってきたので2週間・・・・。最終的にキャンセルして返送したのですが、返送分の送料数十ドルが持ち出しになってしまいました。

それでも、悪評は結局付けられませんでした。理由は2つあって、

  • 自分にも悪評が付けられてしまう懸念があった
  • キャンセル後には評価が付けられなくなった

です。基本的に悪評がつくことはないので付けられるのは困るというのが大きかったです。出品しないで買うだけなら問題ないと思いますので、悪評にしても良かったかもしれません。

 

ネガティブ・ニュートラルを付けた顧客を提訴

ニュースになっていたのは、オハイオ州の中古医療機器販売業者がネガティブやニュートラルを付けた顧客少なくとも8人を提訴したというものでした。ニュースになったために少なくとも一つ以上の訴訟は取り下げられました。

ネガティブな評価を付けた理由は、「受け取りのときに売り手が払った送料では足りないといわれて1.44ドル払わされた」だそうです。セラーの業者が訴えた理由は、評価を付ける前にトラブル解決をしようともしなかったから、だそうです。

どっちもどっちなのですが、ポジティブ評価の割合が一定数を下回るとセラーにかけられる手数料が増えるためだそうです。

ネガティブを付けた顧客だけではなく、似たような理由でニュートラルを付けた顧客も提訴されていました。

少なくとも8件訴訟

ニュース記事を見ると、

They cited seven different times Med Express sued out-of-state eBay customers who would have difficulty defending themselves in court. Nicholls' attorneys said they had seen Radey's comments and were aware he had dropped the lawsuit against Nicholls, but they continued with their countersuit all the same.
出典:『Ebay Seller Who Sued Over Negative Feedback Ordered to Pay Customers' Legal Fees』(ABC news)

とあるので、少なくとも8件は提訴していることになります。

州外の顧客だけを提訴

この医療機器販売業者は、州外の顧客だけを提訴していたようです。アメリカの通信販売では、営業している州以外の業者から買い物をする場合には、消費税を支払わなくても良いことになっています。そのため、州外からの買い物がかなり多くなるはずです。

それにしても、提訴が8件ということは少なくともネガティブ・ニュートラル評価を8件より多く受けていたということになります。上に挙げた僕がよく買い物をするセラーの場合、年間4000件以上取引していてポジティブではない評価は6件しかありません。

モノを見ないで通信販売で買うような物ではないような気がしますので、年間販売件数がそれほどあるわけではないと思うと、悪評がそれだけつくのは異常です。

州外で訴えられるということ

アメリカは州ごとの独立性が高く、裁判所が分かれています。また、国土が非常に広いために、裁判を起こされても対応が大変です。この件では、オハイオ州の弁護士が二人、無料で弁護を引き受けた上で、訴訟をし返しました。最終的に、業者が顧客側に弁護士費用約2万ドルを支払うことになりました。

 

気をつけたいこと

最近は、eBayも30日間のバイヤープロテクションなど、顧客保護策をとるようになっています。が、トラブルはそこそこあるようです。今回のように、悪評をつけたら提訴されるというようなものからは守ってくれません。

買う場合

購入側にたつと、

  • 怪しい商品を買わない
  • 評価をチェックする

に尽きると思います。少しの値段の差だったら、評価が高い業者から買いましょう。購入の際に、何時ごろまでに商品がつくかという目安が書いてありますので、それから3日以上遅れた場合は、eBayを通じてクレームを付ける(I didn't receive it)ことができます。

トラブルを報告すると、それだけでセラーがペナルティを受ける場合もあるようなので、先にどうなっているのか連絡をしたほうがニュースのケースのようなトラブルを避けられると思います。

Yahoo!オークションでよく問題になっていた、偽者や海賊版の問題が「ヤフオク」に変わってよくなったのかは分かりませんが、eBayはかつてのYahoo!オークションよりは問題になりそうな出品はだいぶ少ないように感じます。

売る場合

売る場合は結構厄介です。「チャージバック詐欺」と検索するといろいろ出てきますが、避ける方法はほぼないと思います。

ほとんどの買い手は善良なので、商売ではなく中古品を売る場合には運を信じるしかありません。

悪評を付けるなら・・・

どのような評価を付けるのも、買い手・売り手に任されていて「自由」です。が、場合によっては訴訟を起こされたりするリスクもあることを頭の片隅に置いておこうと思います。

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