2015年5月30日付けでCNNに「FIFAを良くするには」という意見記事が出ていました。著者はアメリカノートルダム大学の財政学で、スポーツの経済学を専門にしている教授です。

FIFAの腐敗

記事『FIFA幹部を汚職で逮捕』に書いていますが、2015年5月26日にアメリカの捜査当局がFIFAの本部があるスイスの捜査当局と協力して、現役FIFA副会長2人を含むFIFA幹部9人と企業関係者5名の14名を逮捕しました。

汚職とは言ってもFIFAは公共団体でもなければ政府組織でもないので、マネーロンダリングやラケッティアリングなどの罪状です。逮捕劇から二日後にFIFA会長選挙があり、現職のブラッター会長の続投が決まりました。

 

Here's how to fix FIFA

FIFAの収益

CNNの意見記事『Here's how to fix FIFA』(CNN.com)では、FIFAの収益構造を下記のように書いています。

While it's easy to compare FIFA with America's NFL, a better comparison is with a National Collegiate Athletic Association (NCAA) bowl game committee, where the revenues are generated by the game, the profits stay with the organizer; and the teams receive a predetermined payout. Any increase in revenues then stays with the organization.
With soccer, FIFA handles the television and marketing rights, the sources of most revenue. The host country, meanwhile, provides the facilities and incurs most of the costs, but receives much publicity. The national teams, for their part, compete for the prestige and a relatively small financial payoff.
Under this system, any increase in media rights, for example, goes to FIFA and can be spent by FIFA as it wants. For the most recent World Cup, revenues were about $4.8 billion, while the costs of the games came to about $2.2 billion, leaving another $2.6 billion for FIFA salaries and travel and general development of the game of soccer.
出典:上記CNN記事

この記事によると、FIFAは放映権料と広告の権利収入を手にして、開催国は開催コストを払ってpublicity(名声?)を受け取ります。ナショナルチームは小額の支払いを受けます。

前回のワールドカップでは、収入が480億ドル(現在のレートで6兆円近く)、支出が220億ドルで収益が260億ドルだったようです。

アメリカは改革をリードはしない

アメリカではサッカー人気が高まってはいますが、他にもスポーツはあるし、もともとサッカー界で力を持っていたわけでもないので、幹部を逮捕はしたものの、その後改革をリードしようという意図はなさそうだと書いています。

ヨーロッパ協会などが脱退したら

ヨーロッパ協会が脱退したとしても、次回のロシア大会はすでに放映権やスポンサー料の交渉が進んでいるので、FIFAにとってすぐに大きな打撃になることはないだろうとしていますが、今の体制を変えたい協会がFIFAを脱退しなくては変えることはできないだろうとしています。

First, countries favoring reform must be willing to withdraw from FIFA, a possibility that took a step closer Saturday when the head of the U.K.'s Football Association reportedly said he would support a UEFA boycott of the World Cup. Second, those countries must pressure corporations that are providing the television and marketing revenues not to deal with FIFA. In the short term, FIFA could survive a UEFA withdrawal. What FIFA would not survive would be the money spigots closing.

 イギリス協会、ヨーロッパ協会などが脱退し、さらに放映権やスポンサーを獲った企業にFIFAとの取引を止めるようにプレッシャーをかける必要があるだろうということです。

 

スポーツ経済学

CNNの記事を書いたのは、ノートルダム大学メンドーサ・カレッジオブビジネスのRichard Sheehan教授で、

Richard Sheehan conducts research on banking and the economics of sports.
出典:Richard Sheehan教室ウェブサイト

というようにスポーツ経済学を研究しています。ウェブサイトには代表著書として、

の二つが挙げられています。(画像リンク先はAmazon.comです)

アメリカは行き過ぎているような気がしますが、日本の高校・大学スポーツはもう少し個人や学校に負担を掛けないようになるといいなと思います。

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