町の家電屋さん、化粧品店などで時々Duty freeの表示を見かけることがありました。これは主に外国人旅行客用なのですが、日本人でも一定の条件の下で利用することができます。以前は家電くらいしかめぼしい免税品目がなく、それも店舗のポイント制度よりも割引率が悪かったようですが、2014年4月から消費税が8%に増税され、さらに2014年10月1日から免税品目が拡大され食品・医薬品・化粧品なども免税されるようになりました。消費税率は今後さらに高くなる予定ですので、免税を上手く使うことで日本製品を安く海外へ持って帰ることができるようになります。

僕も途中まで気づかずに色々買い込んでしまっていたので、帰国前に知っていたらなあと思ったので記事にしておきます。

免税店のDUTY FREEはTAX FREEの間違い

まず、免税にも種類があります。ひとつはDuty Free Shop(DFS)で関税が免税された価格で買い物できます。ハワイ・グアムその他の海外へ、パックツアーを利用すると連れて行かれる免税店はこの種類です。もうひとつはTax Free Shoppingでこの場合のTaxは関税(Custom, Customs Duty)ではなく付加価値税(VAT)、日本では消費税のことを指しています。

日本語では、どちらも「免税店」ではあるのですが免税される金額が違います。

日本に普通にある免税店はDUTY FREEではなくTAX FREEですので、DUTY FREEという表示は間違いなのですが、DUTY FREEのほうが言葉に馴染みがあるのとDUTY FREEがほとんど存在しないので間違えて表記されています。どこの店も同じラベルを貼っているような気がするので、多分最初に作ったときに間違えているのだと思います。

 

DUTY FREEとTAX FREEの共通点

どちらも非居住者用ですので、普通に日本で暮らしている場合には雇用・売り上げ以外の恩恵はありません。いずれも非居住者であれば日本人でも買う事ができますが、購入したものを開封してはいけません。後で税金が還付される制度の国もありますが、日本の場合には買った時点で税金が免除されるため便利です。

 

日本のDUTY FREE免税店

海外には多くありますが、日本には沖縄本島にあるDFSギャラリアしかありません。なぜなのか謎ですが日本人でも県外からの渡航であれば免税品の購入ができます。2015年秋には、銀座の三越に免税店がオープンする予定(ニュース記事『銀座三越に空港型の免税店』日本経済新聞)です。銀座にオープンする予定の店舗では、出国する予定があれば日本人でも購入できるようになる見込みのようです。沖縄は日本国内のはずなので、なぜ免税されるのかわかりませんが、いろいろあるのでしょう。

DUTY FREEでは、沖縄を出立する、もしくは日本を出国することを証明できれば購入できます。(銀座は予定なのでどうなっているのかわかりません)

 

TAX FREE免税店

TAX FREEの免税店は、百貨店や商店街のあちこち(家電製品、薬局、化粧品店、時計屋、その他)で見かける店舗です。日本への観光客誘致が進んでいるため外国人旅行客が増加していることと、2014年10月に免税範囲が一般品目に拡大されたことから、今後もどんどん増えていくのではないかと思います。

 

2014年10月の免税範囲拡大出典:観光庁のウェブページ『日本の免税店制度が変わります』

 

観光庁のウェブサイトによると、店舗が新しく免税店になるための手続きもそれほど大変そうではない(書類の準備は大変かもしれませんが)ので、増えていきそうな気がします。

「輸出物品販売場許可申請書」を記載して申請します。

許可申請に当たっては、以下のような参考書類を添付してください。なお、他にも添付書類が必要な場合もありますので、申請にあたっては所轄の税務署までご相談ください。

  • 許可を受けようとする販売場の見取り図 ・社内の免税販売マニュアル
  • 申請者の事業内容が分かるもの(会社案内、ホームページ掲載情報があればホームページアドレス)
  • 許可を受けようとする販売場の取扱商品(主なもの)が分かるもの(一覧表など)

5つの要件で審査します。

許可要件は以下の5つ(消費税法基本通達8-2-1)です。
  1. 販売場の所在地は、「非居住者の利用度が高いと認められる場所」であること
  2. 販売場が「非居住者に対する販売に必要な人員の配置」及び「物的施設(例えば非居住者向特設売場等)を有する」ものであること
  3. 申請者が許可申請の日から起算して過去3年以内に開始した課税期間の国税について、その納税義務が「適正に履行されている」と認められること
  4. 申請者の「資力及び信用が十分」であること
  5. 前各号(1から4)のほか許可することにつき特に不適当であると認められる事情がないこと。

出典:『免税店になるには』観光庁

さらに附則がついていて、外国人が今来る必要はない、専用のカウンターは必要ない、販売に必要な語学力も必要ない、と書いてあります。観光庁のウェブサイトには、新しく作られたTAX FREEというロゴが掲載されているので、今後はDUTY FREEの単独表記は減っていくと思います。(店舗での使用には手続きが必要です。ウェブサイトは利用自由ですのでここでは表示していますが、問題があれば削除いたします。)DUTY FREEと違って混乱がなく良いですね。

JAPAN TaxFree Shop出典:前述観光庁ウェブサイト

 

TAX FREE免税店を利用できる条件

日本に居住する人は原則的に利用できません。外国人でも、日本の事務所に勤務する場合、6ヶ月以上滞在している場合には利用できません。日本人が利用するには、

  1. 海外の事務所に勤務している
  2. 2年以上の滞在予定で出国している
  3. 2年以上海外に滞在している

のいずれかが必要で、日本の在外公館(日本大使館、日本領事館など)に勤務する場合にはTAX FREE免税店の利用ができません。この条件を満たした人が、6ヶ月未満の短期滞在をする場合には非居住者とみなされ、TAX FREE免税店を利用することができます。

なので、勤労ビザを持っている、2年以上の滞在ビザ(学生ビザなど)を持っている、場合には適応されると思います。僕はアメリカのJ-1ビザというビザを持ってアメリカに滞在していますが、条件1、2、には当てはまりませんが条件3に当てはまります。僕のいる大学など、大学によっては滞在期間一年ごとの書類しか発行してくれませんので、2年以上の滞在予定は組めない場合があるため、条件3にしか引っかかりません。レアケースだと思いますが、世界一周バックパック旅行などをしている人でも該当するかもしれません。外国人の場合は、6ヶ月以上滞在する場合は在外公館勤務の場合を除いて利用できません。

原文はこちら

居住者

?日本人は、原則として居住者として取り扱われます
?日本に在外公館に勤務する目的で出国し外国に滞在する者は、居住者として取り扱われます

非居住者

?外国にある事務所(日本法人の海外支店等、現地法人、駐在員事務所及び国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者
?2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者
?①及び②に掲げる者のほか、日本出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
?①から③までに掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6か月未満の者
※居住者又は非居住者と同居し、かつ、その生計費が専らその居住者又は非居住者に負担されている家族については、その居住者又は非居住者の居住性の判定に従うことになります。
出典:『免税店とは』観光庁

 

TAX FREE免税店の利用方法

パスポートを持っている必要があるのと、購入から30日以内に出国する必要があります。一般品目(家電、時計、洋服、バッグ、民芸品その他)は一日の同一店舗での購入金額が1万円以上の場合に免税されます。消耗品(食べ物、飲み物、化粧品、医薬品など)は一日の同一店舗での購入額が5001円以上50万円までの場合に免税されます。購入時に誓約書を書き、パスポートに割印をして購入記録票をつけてもらいます。消耗品は国内で開封しないように包装されます。

少し古いですが、こちらのウェブサイト『日本の海外居留者消費税免税制度の体験』に購入記録票の記入例が載っています。出国時には、購入記録票を提出する必要がありますが、物品の確認は想定されていません。空港内のDUTY DREE免税店での購入の場合には、飛行機内に携行品(いわゆる手荷物)として持ち込むことができますが、日本国内で購入したTAX FREE免税商品は、通常のルールで処理されますので、液体物その他携行できないものは、受託手荷物(いわゆる預け入れ手荷物)としてセキュリティエリアに入る前にスーツケースなどに入れておく必要があります。

なお、DUTY FREE免税店で購入したものも、乗り継ぎ空港などで一旦セキュリティエリアから出てしまう場合には、次にセキュリティゲートを通ることができませんのでスーツケースに入れる必要があります。

 

免税店を利用する際の注意点

ルールに書いてある点では、ある程度まとまった金額を一度に購入しないと免税されないことと、パスポートを携行する(場合によっては出国便の情報も)必要があることです。

それ以外の注意点は、「免税店が安いとは限らない」ことです。免税店の数は限られますし、インターネット通販で免税をしてもらえる店は今のところありません。パスポートの現物に割印が必要ですので、この先も現れないと思います。(もしあっても、通販店舗にパスポートを預けてはいけません。)したがって、免税ではあっても元の販売価格が高い場合には税金が安くなってもトータルでは高いという可能性が考えられます。たとえば、化粧品などは空港の免税店で買うよりも国内の量販店のほうが条件が良かったり、することもあるようです。日本人が日本国内でモノを買う場合には、ネット通販などで値段を吟味することもできますので買う前に調べてみることをお勧めします。

 

DUTY FREE免税店の使い方

空港内のDUTY FREE免税店では、各種の割引があります。JAL、ANAカードを提示すると割引、というものや関西国際空港、成田空港ではクーポンを提示するとJCBカードでの買い物が割引されるサービスもあるようです。また、成田空港の一部の免税店と、中部国際空港では免税品を予約すると5%割引があるようです。出国前に価格もチェックできますので、事前に日本国内のTAX FREE免税店、インターネット通販などで買うモノとDUTY FREE免税店で買うものを決めておくとよさそうです。店舗によってはウェブサイトでクーポンが発行できるところもあるようなので、出国する空港を見ておくと良いでしょう。

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