2015年10月1日に交付が始まったマイナンバーは、10月20日ごろから番号通知書が家庭に届き始めるようです。

マイナンバーについて疑問に思ったことを3つ調べてみました。

マイナンバー

マイナンバーは日本に居住する日本人と外国人に発行される12桁の番号で、以前国民背番号制とか言われていたものです。徴税や社会保障などに使うためにアメリカでも以前から導入されています。アメリカでは、ローンの審査やクレジットカードの支払い情報、公共料金や電話料金、家賃などの支払い履歴と紐付けられていて、履歴が良くないといろいろな契約に支障をきたすようになっています。

日本からアメリカに渡航した直後は、このアメリカ版マイナンバーSSN(ソーシャルセキュリティナンバー、Social Security Number)がないためにいろいろ面倒ごとが多かったりします。日本では今のところ、そのような使われ方はできませんが、法改正で簡単に変わっていくので、いずれアパートが借りられないとか、保険に入れないとか、なっていくのではと懸念しています。

詳細は、マイナンバー(2015年10月)に記事にしています。

ナンバーが足りなくなることは?

マイナンバーが足りなくなって、再利用されることになったり、番号が13桁になるようなことはあるのでしょうか。結論としてはなさそうです。

すでに日本に在住している人に対してのマイナンバーは発行されているはずです。12桁の番号ですが、日本の役所がする仕事なので最後の一桁はチェックディジットかもしれません。(けなしているわけではないです)

そうすると、最大1000億人近くまで発行できますが、日本では法人(企業や独立行政法人、その他)にも発行されます。現在日本の人口は1億3千万人以下ですが、企業数はいくつあるのでしょうか。

総務省統計局のウェブサイトに平成24年(2012年)のデータが出ていました。民間の事業所数は600万以下でした。思ったより少ないですが、よく考えたら一人でいくつも法人を立ち上げることがあるとしても、従業員がゼロということはないでしょうから、当然といえば当然ですね。

よく調べると、法人用番号は個人用番号と違って13桁でした。独立しています。日本国内の事業所数は人口よりも少ないので、海外企業に税金を払ってもらうことを想定してわけたのかなという気がします。賢いですね。

先行するアメリカのマイナンバー、SSNを見ると、数字が9桁しかありません。日本と比べて人口が多く海外からの住民も多いアメリカですが、日本の12桁(11桁?)よりも100~1000分の1しかない番号で運営しています。

アメリカのSSNが始まったのは1936年のことですから、第二次世界大戦前で、実に79年前です。アメリカのソーシャルセキュリティオフィスのウェブサイトのQ&Aに、ナンバーが再利用されるかどうか、という質問が出ています。

Q19: How many Social Security numbers have been issued since the program started?
A: Social Security numbers were first issued in November 1936. To date, 453.7 million different numbers have been issued.

Q20: Are Social Security numbers reused after a person dies?
A: No. We do not reassign a Social Security number (SSN) after the number holder's death. Even though we have issued over 453 million SSNs so far, and we assign about 5 and one-half million new numbers a year, the current numbering system will provide us with enough new numbers for several generations into the future with no changes in the numbering system.
出典:『FAQs』(Official Social Security Website)

アメリカのSSNは9桁なので理論的には10億以下(1000百万)しか発行できません。それでも、80年間での発行数は4億5千万あまり(453.7百万)とまだ半分しか使っていません。現在の年間発行数が550万(5.5百万)なのでこのペースなら100年とまでは行かなくても、22世紀に入るまで大丈夫そうです。

日本の場合、アメリカよりも人口が少ない上に割り当て桁数が多いので、まず大丈夫そうです。むしろ、全世界の人に番号を割り当てても、大丈夫かもしれないくらい番号の数が多いです

財務省のウェブサイトに各国の市民番号制度のまとめが出ていました。(参考:諸外国における税務面で利用されている番号制度の概要)アメリカのように9桁のところが多いですが、日本よりも人口が少ない韓国で13桁と日本よりも一桁多かったり、適当な国民性だと思っていたイタリアで6文字+10桁という途方もない数が割り当てられていたり、面白いです。

チェックディジット

12桁のマイナンバーにチェックディジット(check digit)はついているのでしょうか。チェックディジットというのは、大抵最後の桁にある数字、文字が他の桁から計算できる数字・文字になっているモノのことです。これがついていることで、単純な入力ミスや書き間違えがあったときに、指摘することができます。大きな問題が起こる前に、入力ミス、書き間違えを訂正させることができます。

チェックディジットを複雑にすることで、数字の間違っている部分を訂正できるようなものもあるようですが、見たことはありません。

病院の診察券番号などには多くのものについていますが、チェックディジットが付いてていないものの例を挙げると、郵便番号や電話番号です。

マイナンバーのチェックディジット

調べて計算式を出している方が多くみえました。『マイナンバーのチェックデジットを計算する』(Qiita)、『マイナンバー法における法人番号の検査用数字』(ブログ:You Look Too Cool)

個人用の場合、

 

マイナンバーのチェックディジット総務省令第85号より

とエクセルでも簡単に計算できそうです。

番号は地域別、年齢順に割り振られるのか?

素朴な疑問で、番号が先着順になったりするのだろうか、と思います。そうすると、家族のマイナンバーから推測できたりするので、危険そうです。

前出の『マイナンバーのチェックデジットを計算する』にそれについても書かれていました。

これは法律を読みます。調べると「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令」の第八条に書いてあります。
十一桁の番号及びその後に付された一桁の検査用数字により構成されるものとする。
つまり11桁+検査用数字1桁で12桁なんですね。さらに条件があって、
  1. 住民票コードを変換して得られる
  2. マイナンバーから住民票コードを復元できない
  3. 変更されて過去に使っていたものも含めてかぶらない
出典:前出『マイナンバーのチェックデジットを計算する』

ということなので、誕生日が近いとか、住所が近い、ということで並び番号になることはないですし、発行日とマイナンバーにも関連はなさそうです。どうやって計算するのでしょうか?

計算方法は非公開のようですが、なんとなく計算式が想像できる記事がありました。

個人に割り当てられる12桁の番号は、11桁の住民基本台帳番号から一定の計算式で導き出される。
ただし、共通番号と住民基本台帳番号が互いに予測可能とならないように、住民基本台帳番号のチェックデジットを乱数で変更したのち、素数を複数回かけ合わせたり、各桁の順序を変更したりして、12桁の共通番号を生成する予定とのこと。なお、12桁の中に新たなチェックデジットが含まれるかどうかは、現時点では明らかにされていない。
出典:『マイナンバーは個人12桁/法人13桁になる』(スラド)

門外漢ですが、これは結構面倒な方法ですね。当面非公開としてもそのうち計算式が分かってしまいますし、本質的にはマイナンバーから住民基本台帳番号が計算でき、住民基本台帳番号からマイナンバーが予想できそうです。

住民基本台帳番号の11桁を乱数を使って最後の桁を変え、いろいろ計算して結果が11桁で出てくる、ということは、

  1. 住民基本台帳番号からマイナンバーの候補が10個ある(乱数の生成がちゃんとできていれば)
  2. マイナンバーから住民基本台帳番号はたぶん計算できない
  3. マイナンバーを計算するときに番号被りが起こる

気がします。上記ページのコメント欄でも散々言われています。住民基本台帳番号を使うことはないかもしれませんが、住民基本台帳を管理している市区町村から情報漏えいすると該当する自治体に関係する人のマイナンバーが少なくとも10%は計算されてしまうということになります。

マイナンバーは、

Q2-5 マイナンバー(個人番号)は希望すれば自由に変更することができますか?
A2-5 マイナンバーは原則として生涯同じ番号を使い続けていただき、自由に変更することはできません。ただし、マイナンバーが漏えいして不正に用いられるおそれがあると認められる場合に限り、本人の申請又は市町村長の職権により変更することができます。(2014年6月回答)
出典:内閣官房ウェブサイト

情報漏えい時には変更可能ですが、住民基本台帳番号を一緒に変更しないとマイナンバーだけ変更しても無駄になってしまいます。住民基本台帳番号がどうやって管理されているか分かりませんが、履歴は残るそうなので、何度変更しても住民基本台帳番号とは切っても切れない関係ですね。

あちこちで書かれていますが、漏えいしたときの対策をしっかり練っておいて欲しいと思いますが、政府や自治体には期待できそうにない気がします。残念ながら情報漏えいを起こしてから、「想定外の事態です」と発表するのが目に浮かびます。

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