2015年4月に政府が政令を出し、マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)の開始時期が決まりました。2015年10月5日に法律が施行され、運用が翌2016年1月1日に始まります。2015年10月時点で住民票がある場所に番号が通知されるため、それを受け取って手続きをして、2016年1月1日から「年金、雇用保険、医療保険の手続、生活保護や福祉の給付、確定申告などの税の手続など、法律で定められた事務」に使う必要があります。それらの手続きに伴って、銀行、保険会社、証券会社などにマイナンバーを通知しておく必要も出てきます。

海外在住者は、かなり困ったことになりそうな予感がします。

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)

(政府広報オンラインより転載)

マイナンバー制度自体については、政府広報オンラインの特集ページ『マイナンバー』に分かりやすく解説してありますのでご参照ください。

かいつまむと

  1. 2015年10月に個人・法人に12桁(法人13桁)の番号が割り当てられる。
  2. 2016年1月から、「個人番号カード」の発行を受けることができる(住民基本台帳カードとどちらかしか持てない)
  3. 2016年1月から、納税・年金・その他の行政サービスに用いられる
  4. 2017年1月に、情報をオンラインで確認できるウェブサイトが運用開始される

ということになります。

アメリカのソーシャルセキュリティナンバー(SSN)と同じようなものですが、アメリカのSSNがクレジットカードや住宅ローン・車ローン、毎月の公共料金支払い、住宅の賃料(レント)支払い、自動車保険などにも使われているのに対して、日本のものは今のところ政府のサービス以外での利用は禁止されています。(数年後に見直されますので・・・どうなるかはわかりません)

 

マイナンバーの発行対象者

マイナンバーの発行対象者は、「日本国内に居住する日本人(法人含む)、および外国人」です。実際的には、日本国内に住民票がある個人には発行されるのですが、僕らのような海外在住者には発行されません。(住民票を残している場合は除きます)

この点については、内閣官房のマイナンバー「よくある質問」ページに載っています。

Q2-2 住民票を有していない人にもマイナンバー(個人番号)は指定されますか?

A2-2 マイナンバーは住民票コードを基礎にして作成されるため、国外に滞在されている方などで、住民票がない場合はマイナンバーを指定することができません。住民票が作成されれば、マイナンバーの指定対象となります。外国籍でも住民票のある方には、マイナンバーが指定されます。(2014年6月回答)

 

問題になりそうなもの

海外在住日本人の多くが問題を抱えそうな気がします。

税金の確定申告

まずは、納税です。確定申告の際に、マイナンバーを記載する必要があるようですが、番号がありません。確定申告をオンラインでする場合には、入力しないとまず通らないような気がします。収入がないからよいという気がしなくもないのですが、家やマンションを所有している人が海外留学・赴任している場合には、固定資産税を払わなくてはいけません。相続などがあった場合にも必要になります。

生命保険・医療保険

次に、任意加入の生命保険・医療保険(入院日額5000円とかの保険)です。これも、マイナンバーの申告が必要になりそうです。任意加入なのですが、生涯掛け金がフラットなものを選んで掛け金が安いうちに入ったので、退会するのは困ります。

下記のニュースからすると、当初は大丈夫そうですね。

銀行・証券会社

これが一番困りそうです。特に証券会社は海外在住者は取引・口座を維持することが禁止されていたはずなので、渡航時に解約する必要があります。とはいっても、塩漬けにしたまま渡航する人もいると思いますので、マイナンバーを求められたときに困りますね。

これも、下記のニュースからすると制度開始時にすぐに問題になることはなさそうです。

マイナンバー法改正—2015年6月

2015年5月に衆議院を通過し、参議院でも6月中に可決される見込みのようです。

利用範囲は金融や医療機関などの分野にも広げていく計画。改正案により2018年より預金口座へ、ほか乳幼児が受けた予防接種の記録などにも適用される。
 個人情報保護法改正案は、IoTなどで得たビッグデータなどを新産業や新サービスの創出に役立てる目的で、個人情報の定義を明確にし、個人を特定できないよう適切に加工すれば本人の同意なしで第三者に提供できるようにする。
出典:『マイナンバー法改正案が衆院可決 預金口座にも適用』(ITMedia)

「預金口座にも適用」というタイトルになっています。気づかなかったのですが、開始当初は銀行口座には適応されない予定なのでしょうか?確定申告に必要だとしても、預金者からの申告時に必要なだけで、銀行側は最初はナンバーを使わずに処理するのですね・・・・。

 

海外在住者はどうしたらよいか?

海外に住んでいて、日本に住民票がない場合、今のところどうしたら良いか、よく分かりません。確定申告の時期が近づくまでには新しい情報があれば良いなとは思いますが、どうでしょう。

証券会社は良いとしても、生命保険・医療保険は継続できないと困ります。今のところ思いつくのは、10月1日以降に、日本に一時帰国して住民票を一時置くことにすることくらいです。

しばらく、いろいろ調べたり、聞いてみたりしたいと思いますが解決できるかどうか分かりません・・・。

付き合いのある税理士に聞いてみたところ、2015年8月以降に税理士など向けの講習会が始まることになっていると言っていました。政府に近い人や積極的に情報収集してきた人以外は専門家でも知らないようです。

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