先日破綻した、アメリカの家電小売2位だったラジオシャック(Radio Shack)についてのニュースです。アメリカの家電小売ではベストバイ(Best Buy)に続く2位だった企業です。このラディオシャックが、個人情報をオークションにかけているとニュースになっています。

Radio Shackとは?

アメリカの小売店というと、ウォルマート(Walmart)や最近ではコストコ(Costco、コスコ)に代表される広大な売り場にたくさんの物を平積み、というイメージが先行してします。ベストバイも携帯販売専門店以外は広い売り場面積の店舗です。ラジオシャックはこれらとは違い、小さな売り場をたくさん作るタイプの小売店でした。どこかには広い売り場があったのかもしれませんが、旅行先でも小さな店しか見たことがありません。たとえば、僕が住む町は中規模ですが、覚えているだけでも3店舗以上はRadio Shackがありました。

売っていた物は、携帯電話とバッテリーやイヤホンなどの周辺機器が売れ筋だったと思いますが、他にヘッドフォンなど一般的に売れそうなもの、さらに奥のほうに電子工作系の部品やトランシーバー、トルネードラジオ、その他何に使うのか使う人にしかわからないニッチな商品が並べてあったと思います。

冷蔵庫や洗濯機などは見たことがなく、テレビもどこかで一度みたことがある程度で、たまに見に行った覚えはあるのですが、買い物した記憶があまりありません。

2014年のスーパーボウル(アメフトの優勝決定戦)についての記事で、

Thank goodness for Radio Shack.
Yes, Radio Shack. A store 78.5 percent of Americans couldn't locate on a map. A store that feels as outdated as legwarmers and "Saved By the Bell." A store that ... brought us pure commercial genius.
In an advertisement titled, "The '80s Called: They Want Their Store Back," a who's who of iconic 1980s figures storm a Radio Shack, yanking out every piece of dated equipment and loading the haul into the "Back to the Future" DeLorean. There's Erik Estrada and Kid 'n Play; John Oates and Mary Lou Retton; Dee Snyder (in full Twisted Sister garb) and the Alf puppet. It's a perfect, spot-on piece of commercial creativity, and I've now watched it on YouTube at least a half-dozen times.


出典:『Bruno Mars and Radio Shack bail out a lame Super Bowl』(CNN.com)下線は管理人による改変

と書かれてしまっていました。有名だけれど、存在感が消えつつあるショップ、だったということでしょう。

Radio Shack倒産

2015年2月5日にRadio Shackが米国破産法11条の適用を申請したというニュースが流れました。そのときは、「時代が変わったんだなあ、でも客いなかったしなあ」と思っていました。

そのときのニュース記事は

CNNなどには、「Travel back in gadget time with RadioShack」というキャプションを付けられてしまっています。完全に終わった感じのショップだったとういことでしょう、残念ながら。

日本のブログ記事を探してみると、やはり懐かしんでいる方が居られました。

古き良き、オタクのお店がまたひとつ消えた。


動画は在りし日のクリスマスキャンペーン。


出典:『RadioShack の倒産』(ブログ「CuraIT」)

初めて、Radio Shackに入ったのは、学生の頃なのでずっと昔ですが、当時は携帯電話なんておいていなくて、面白かったのですが、確かに最近は携帯電話ばかりで足が遠のいていました。

日本語のウィキペディアもあるのですが、やはり関心が薄いのか、記事執筆時点(3月26日)では倒産の情報はアップデートされていません。

 

ソフトバンクとRadio Shack

倒産が伝えられた当初は、関連する話としてはSprintが店舗を買収するということだけでした。

But RadioShack is not completely going away. Customers will still be able to purchase RadioShack products, services and accessories at the approximately 1,750 stores where Sprint will open shop. In fact, Sprint will occupy just one third of those locations, where it will sell devices and plans. The stores will be "co-branded," according to a Sprint spokeswoman.


出典:上記CNN.com

Radio Shackの店舗の3分の1、1750店舗をSprintが買い取ってRadioShackブランドも併売する、というものです。

Sprintといえば、孫社長で有名な日本の携帯電話会社、ソフトバンクが買収して子会社にしています。Sprintはずっと業績不振なのですが、店舗を増やして業績ダウンを阻止しようということなのかもしれません。

Sprintは独立した店舗もありますが、Radio Shackは以前からVirgin MobileとBoost MobileというSprintの子会社のプリペイド携帯電話を多く扱っていて、他のプリペイド携帯は売っていましたが扱いが小さかったです。逆にBest BuyやWalmart、Targetなどの量販店では(少なくとも僕の周りの店舗では)Virgin Mobile、Boost Mobileの扱いが少なくほとんど売っていないので、Radio Shackが全部なくなるとSprintは困るのかもしれません。

 

個人情報をオークション

2015年3月25日、ニュース各社はRadioShackが個人情報を競売で売りに出していると報じました。

When you go shopping, you probably think stores will keep your personal information safe and secure.
But now, a report says Radio Shack is ready to auction off customer information as part of its bankruptcy sale...中略...
This despite the Radio Shack privacy policy, which says “We will not sell or rent your personally identifiable information to anyone at any time.” And some consumer experts say what Radio Shack is doing is nothing new. “People are looking at Radio Shack now and they are gonna vilify Radio Shack,” said consumer expert Paul Viollis. “But at the end of the day, Radio Shack isn’t doing anything all other major corporations haven’t been doing for many years.”


出典:『Report: Radio Shack To Sell Customers’ Personal Information In Bankruptcy Sale (March 25, 2015 5:18 PM)』 (CBS)

当局が阻止にむけて動いているようです。何でも換金しようとするところがアメリカらしいといえばアメリカらしいですが、プライバシーポリシーに思い切り違反していますね。

アメリカではそういうことがなくても個人情報がたくさん流出していますが、今回売られる情報は、1億1700万人分の名前、電話番号、住所と購入詳細情報です。カード情報が入っているかどうかは記事からは分かりません。

 

修正に応じるらしい

2015年4月29日付のニュース記事によると、オークションはすでに行われStandard General LP(ヘッジファンド)が高値を付けたようです。州の司法当局との間に合意ができ、個人情報のどれを売るのか、これから決まっていくようです。つまり、何かしらは実際に売られていくようです。(参考:『Radio Shack agrees to remediation in bankruptcy sale of customer data Another reminder that you don't own your personal information』Consumer Affairs)

2015年6月24日付けの記事では、5月に個人情報のほとんどを破棄し、メールアドレスだけをGeneral Wirelessが取得した、ことになっているそうです。

the settlement was approved by the court on May 20, 2015. RadioShack agreed to destroy the vast majority of its consumer data, including its customers’ credit and debit card numbers, Social Security number, dates of birth, and phone numbers. In fact, the new owner, General Wireless, will only retain the electronic mail addresses of individuals who specifically requested information from RadioShack during the past two years
出典:『RadioShack’s Consumer Data: A Highly Scrutinized Asset』(JDSupra Business Advisor)下線は管理人による改変です。

破棄された(らしい)情報の内容が怖すぎます。カードナンバーとソーシャルセキュリティナンバー(社会保障ナンバー:日本で導入予定のマイナンバー)、電話番号、生年月日。書かれていませんが、名前は残されているでしょうから日本でもアメリカでも大変です。

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