医療従事者はストレスの多い仕事だと思います。業務の多くでは病気と人の死を扱いますから、ある意味当然のことだと思います。

病院に限って言うと、病院には医師、看護師、薬剤師、事務員、警備員、歯科医師、技師(検査技師、放射線技師、理学療法士など)の職員がいます。一番ストレスが多そうな業務をしているのは看護師なのですが、外来は2交替制、病棟は3交替制を敷いている病院が多く、無茶な勤務体制は少ないはずです。

医師をしていたので、医者について主に書いていきます。

医者のメンタルヘルス

アメリカでは自殺率が高い職業ワーストワンは医師です。幸い、僕の知り合いで自殺した医師はいないのですが、大学時代のサークルの友人を振り返ると、学生時代にうつ病を持っていた人はゼロでしたが、仕事を始めてから13人中少なくとも9人が「うつ」になりました。

ストレスチェック制度

医者なので知識があるのもありますが、それにしても多すぎる気がします。2015年12月から『ストレスチェック制度』というものが始まります。強いストレスを抱えた従業員がうつ病などを発症する前に捕捉できる、かも知れません。(年に一回ですので、なかなか問題が起こる前に引っ掛けるのは難しいそうですが)

一般事業所なら良いのですが、病院、特に大学病院などではどうするのでしょう?非常に気になります。

病院でのストレス評価の難しさ

病院には他の事業所と違う特殊事情がいくつかあります。

 面談をする人

単科の病院や中規模病院なら良いのですが、面談をする人が相談者の利害関係者になってしまう可能性があります。病院長など雇用関係などの権限がある人は避けるように、と言うことになっていますが、たとえば上司と仲が良い他診療科の医師が面談相手では、相談するのは困難です。

一般病院では、チェックに当たる産業医を病院長などが兼任していることがよくありますので、他から探さなくてはいけません。

大学病院の場合、産業衛生学・労働衛生学といった講座があって、講師・准教授・教授にはは産業医の資格がありますが、その分野の学者として優秀であることと実務ができることと乖離があるのが普通です。

産業医とは関係ありませんが学者が実務に向いていない実体験として、学生時代、検査異常で何某先生に連絡するようにと連絡を受けた友人が連絡したら、「何でそんなことで俺に電話してくるんだ!知らん!」と怒鳴られていました。(確かに間違いなく担当者だったのですが)

評価表の記入

医療知識がない方でも、評価表を見ればどこへチェックをしたら「高ストレス」と判定される質問なのか、見当がつくと思います。この手のテストでは、回答の矛盾を探る質問、つまり本当のことを書いているかどうかチェックするための質問が紛れていたりすることもあるのですが、ストレスチェックの評価表にはなさそうです。

本当にストレスを抱えてうつ病になってしまっている人は、自分を責める傾向があったりします。医療従事者なら「問題なし」と判定されるような記入は簡単です。(医療従事者でなくても簡単だと思います)

具体的にいつから始まるのか?

ストレス・チェック制度が始まり、年に一度の調査と報告が義務付けられるのは2015年12月1日からですが、12月に一斉に実施するわけではなく猶予があるようです。たとえば、浜松医科大学病院では「2016年9月に実施予定のため、2015年11月に勉強会をする」とありました。(他の病院のサイトは検索にかかりませんでした)

ストレスチェックを行う義務があるのは、50人以上の常勤職員がいる事業所なので、この条件に合致する場合は産業医が置かれています。病院の場合、チェック・面談を行う人材確保が大変そうです。

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