人気が高いアメリカの国立公園、イエローストーン国立公園でクマに襲われた人が亡くなりました。亡くなったのは63歳の男性で、メスのグリズリーベアに襲われたようです。

グリズリーベアは子育て中だったようで、襲った親熊は殺処分されましたが2頭の小熊が一緒に捕獲されたとのことです。

イエローストーン国立公園

イエローストーン国立公園は、ワイオミング州・アイダホ州・モンタナ州にまたがる9000平方キロ近くある広大な公園です。アメリカ西部の国立公園の中でも、グランドキャニオン国立公園やヨセミテ国立公園と並び日本人にも人気の観光地のひとつです。

イエローストーン国立公園の特徴は、地下火山(イエローストーン火山)によって起こる間欠泉などの自然です。

地下火山は巨大で、最後の噴火は64万年前とされています。近いうちに噴火するのではないかと予測されていて、最近火山活動が活発化しているという話です。

CC BY-SA by Kevin Saff (https://goo.gl/Uxh69A)

観光してもたぶん大丈夫

噴火が近いとされているので、日本で最近噴火して人的被害をもたらした御嶽山のようなことを心配するかもしれません。でも、僕は心配ないと思います。根拠は二つで、

  1. すぐに噴火するわけではない(たぶん)
  2. 火山が巨大すぎる

ためです。

巨大すぎて、スケールが違うのです。大き目の噴火をした場合、数分以内に半径1000km以内の人が窒息死し、アメリカ国土の7割は火山灰と有毒ガスで住めない土地になってしまい、地球の平均気温が10~20度低下し、40億人以上が数ヶ月以内に死滅すると予想されています。

そんな絶望的な状態になるよりは、イエローストーン付近にいたほうが幸せな気がします。なんとなくですが。

 

イエローストーンの熊

イエローストーン国立公園には、グリズリーベアとブラックベアがいます。今回ハイキング中の男性を襲ったのは、グリズリーベアで、北海道のヒグマの仲間です。過去一番大きいものが1トンを越えたそうです。ブラックベアは小さめの種で最大でも300kgに満たない大きさです。

グリズリーベアCC BY by Pat Cletch Williams (https://goo.gl/wIISHw)

周りの植物の様子を見ると、大きさが分かります。目の前にこんなに大きい熊が現れたら、恐ろしいと思います・・・。

熊に出会ったら・・・

熊に出会ってしまったら、どうしたらよいのでしょうか?

真っ先に思い出すのは、「森の熊さん」です。ウィキペディアを見ると、アメリカ民謡を日本語訳したもののようです。英語の歌詞は、

The other day, I met a bear. Out in the woods, away out there.
He looked at me, I looked at him. He sized up me, I sized up him.
He says to me, 'Why don't you run?' 'Cause I can see you got no gun.'
I says to him, 'That's a good idea.' 'Now legs get going, get me out of here!'
I began to run, away from there, But right behind me was that bear.
And on the path ahead of me, I saw a tree, Oh glory be.
The lowest branch was ten feet up, I'd have to jump and trust my luck.
And so I jumped into the air, But I missed that branch away up there.
Now don't you fret, and don't you frown, I caught that branch on the way back down.
That's all there is, there ain't no more, Unless I meet that bear once more.
出典:『I Met a Bear Song』(BoyScoutTrail)を改変

ボーイスカウトで広く謳われていた曲で、歌詞のバリエーションも曲タイトルも多くのバージョンがあるようです。

走るのは正しい選択なのでしょうか?NOだといわれています。歌でも走って逃げたものの追いつかれています。

熊に出会ったときの対処法がウェブにでていました。日本語のサイト( 『もしも…出会ってしまったら!~ヒグマ対処法知床財団)と英語のサイト( 『Bad News Bears』MountainNature.com)で少し違うもののほとんど同じことが書いてありました。

走るな

すばやく動くものに対して反応するそうです。また、熊は上り坂、下り坂関わらず、また地面の状態に関わらず人間より速く走れるそうです。

熊を刺激するだけらしいので、走ってはいけないようです。(森の熊さんでも「逃げれば?」といわれて走って逃げたら追いかけられていました)

静かに目をそらさずに逃げる

これも共通していました。また、小熊がいる場合やそこで獲物をしとめた場合(カラスなどが飛んでいることがあると・・・)、その場所を守ろうとするようなのでそちらを避けるようにということと、においが届くので風上はできれば避けようということです。

襲ってきた!

熊はいきなり攻撃してくるのではなくて、多くは突進するフリ(bluff charge、威嚇突進行動)だそうです。できるだけ障害物をはさんで下がりましょうということですが、実際出会ったら、できない気がしますね。

熊撃退スプレー

英語ではpepper sprayと書かれています。日本で手に入るものも同じものなのか分かりませんが、有効射程はごく短く数メートルしかありません。なので、使うような状況に陥るのは既に非常に危険な状態になったときです。上記の英語記事では、last resort(最後の手段、苦し紛れ)と書かれています。

英語記事にだけ書かれていたこと

いくつか、日本語記事には書いていなかったことが英語のほうには書かれていました。

 狩りモード(predatory encounter)

特にブラックベアが、少しずつ近づきながら周りを回ることがあるそうです。これは、狩ろうか迷っているサインだそうです。

木登り

逃げられない場合、木に登ることも選択肢としてはありだそうです。ただ、ブラックベアは木登りが上手でグリズリーベアも少しの高さなら登れるそうです。なので、少なくとも10m以上の高さまで登らないと安全ではないと書かれていました。また、時速50kmで突進できるので10m登りきれる時間が必要とも。

僕には無理ですね・・・

戦え

何でも良いので持っているモノを使って戦え、だそうです。アメリカらしいです。

ブラックベアーなら上手く行けば退いてくれるかもしれないようです。

死んだフリ

戦っても敵わずケガを負った時、昼間のグリズリーベア相手に対しては死んだフリをするとケガの程度を軽減できる可能性があるようです。

 

イエローストーンでの動物による死亡事件

1872年から2011年までの140年間で、熊にヒトが殺されたのは7件だけだそうです。また、1980年から2011年までで熊にケガを負わされたのは43人で、約210万人に一人だそうです。

平均5日間滞在した(適当です、根拠はありません)とすると、日本で交通事故で死ぬ確率とイエローストーンにいて熊に遭ってケガをする確率は大体同じですね。(210÷365×5=2.8万人年に一人、日本の人口1億2千万人に当てはめると4300人。日本の交通事故死者数は4113人(2014年))

今年の事件では、襲ったグリズリーベアが見つかり、殺されたのですが、CNNに理由が書かれていました。

"An important fact in the decision to euthanize the bear was that a significant portion of the (hiker's) body was consumed and cached with the intent to return for further feeding," the park said in a media statement. "Normal defensive attacks by female bears defending their young do not involve consumption of the victim's body."
出典:『Yellowstone grizzly put down after hiker killed』(CNN.com)

被害者を食べた痕があり、一部を後で食べるために残していたそうです。通常、小熊を守るための行動の場合には捕食しないそうですので、英語のサイトにかかれていたpredatory encounterだったのでしょうか。(サイトにはブラックベアが稀にする行動とありました)

遭わないために

熊に遭わないためのTIPSがイエローストーン国立公園のウェブサイトに書かれていました。3人以上のグループで行動して、何か音を出しているように、常に警戒するように、ということです。また、ヒトの食べ物の味を覚えてしまうと襲って来易くなるので、しっかり片付けることが必要です。熊が現れる地域の国立公園では、ゴミ箱が熊に壊されないように鉄製になっていて、手を入れても中身が取り出せないようになっています。車の中に食べ物をおくのは危険といわれています。気をつけましょう。

シカのほうが被害は多い

この記事では熊を扱っていますが、大怪我や死亡に至るような事件は熊よりも鹿のほうが多いと以前教わりました。

日本の奈良公園でも鹿に襲われる事例がそこそこあるようですが、アメリカの鹿はもっと大きいような気がしますし奈良公園の鹿と違って角があります(奈良公園では切られています)ので危険です。

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