カリフォルニア州の業者が、冷凍マグロのリコールを行いました。全米11州で62名の食中毒患者が出て11名入院したためだそうです。冷凍マグロは、リコールを行った業者がインドネシアの工場から輸入したものだそうです。

日本もインドネシアの工場から冷凍マグロなどを輸入していそうなので、要注意です。ただ、刺身・すしを食べるなといわれても日本人的には無理ですから、衛生管理がしっかりしたところで食べたいものです。

冷凍マグロのリコール

今回のリコールは、2015年7月21日にカリフォルニア州のロサンゼルス郊外、Gardena市のOsamu Corporationが実施しました。(参考:Multistate Outbreak of Salmonella Paratyphi B variant L(+) tartrate(+) Infections Linked to Frozen Raw Tuna』CDC、ニュース記事:Sushi made with frozen tuna linked to 62 Salmonella cases, CDC says』CNN.com

実施対象は、

  • 2015年5月9日から7月9日までの2ヶ月間にレストラン・食料品店が購入したすべての冷凍マグロ
  • 2015年5月20日から5月26日までの1週間に、AFCに販売された冷凍マグロ

とかなり広範ですが、かなりの量はすでに消費されているのではないかという気がします。

冷凍マグロのリコールは今回だけではなく、直近では5月27日にも同じOsamu Corporationがカリフォルニア州内で販売した分に対して行っていますので、全米に拡大されたということだと思います。(参考:Recall: OSAMU CORPORATION California Retail Distribution List』カリフォルニア州保健省)

また、今回検出されたサルモネラ菌は3株分離されていて、1つがペニシリン耐性、残り2つは多剤耐性だったそうです。これで食中毒を起こすと危ないですね。

 

AFC(Advanced Fresh Concepts Corp.)

AFCという会社は、和食系の食材、加工食品を扱っている会社で、寿司、味噌汁、しょうゆなどをスーパーへ卸しているほか、アメリカだけでなくカナダ、オーストラリアにも進出しています。ウェブサイトを見ると、2014年に全世界で3600箇所のsushi barを運営していると書いてあります。

sushi barというのが、「sushi」を出しているレストランだけではなく「sushi」を置いているスーパーも含むのか、含まないのかよくわかりませんが、超大手です。西海岸だけではなくスーパーで「sushi」を見かけるとほとんどAFCが製造したもの、という位手広く商っている印象です。(逆に、海が近いところでは他の業者製が多いような気もします。)

 

サルモネラ菌の食中毒

日本でサルモネラ菌が起こす食中毒といえば、タマゴ、ついで肉というイメージです。アメリカでは普通の人は生卵を食べませんので、タマゴの食中毒は少ないのかも知れませんね。

今回のアメリカでの食中毒はサルモネラ菌が冷凍マグロを汚染していたのですが、潜伏期間は12時間から72時間と最大3日間と考えられています。魚でサルモネラ菌汚染というのはあまり聞かないので、工場か輸入途中で汚染されたのでしょうか・・・

 

寿司で食中毒

寿司は生ものがほとんどですから、やはり食中毒のリスクがあります。アメリカのサイトを見て回っていたら、マグロはアメリカの食中毒の原因第3位だとか。かなり多いです。

参考サイト:Tuna is the #3 cause of food poisoning in the United States, but not because of bacteria

上記サイトではバクテリアによる直接の食中毒が主ではなくて、ヒスタミン(scombrotoxin)が蓄積することでおこるものが多いと書いてありました。一旦解凍されて4℃以上の温度になると生成され始めるそうです。

東京都のウェブサイトにもヒスタミンについて書いてありましたが、イロイロ曖昧なことが書いてあって、なんだかよくわかりません。参考:『魚を食べたら、じんましんが・・・ ~ヒスタミンによる食中毒~』(東京都福祉保健局)

  • 冷凍ではヒスタミンはできない
  • 冷蔵ではヒスタミンができる
  • ヒスタミンを大量摂取すると、最短1時間で食中毒症状が出る
  • 今まで死者はない
  • 加熱では分解できないので食中毒は避けられない
  • ヒスタミン生成菌は海で泳いでいるときから付着しているかもしれない
  • 臭いはしない

重要なのは冷蔵保存では駄目、加熱は無効なので寿司・刺身ではなければ良いわけではない、臭いは関係ない、という3点だと思います。

 

アメリカのsushi屋

アメリカで食べられるsushiは、日本っぽい寿司屋とそれ以外に分けられます。日本人の寿司職人がやっているレストランはそれほど多くはありません。何か所か日本人のレストランへ行ったことがあって、聞くと「築地から毎週輸入している」そうです。アメリカの大きな空港に輸入されて、それから地方の寿司屋まで運ばれているようです。

日系ではないところが、今回リコールされたようにインドネシアから冷凍マグロを買っていたのかもしれません。でも、リコールしたOsamu Corporationの経営者は、日本人もしくは日系人のようですから、日本人がやっているレストランでも、品目によってはインドネシア加工かもしれません。

インドネシアのマグロ

「インドネシア、マグロ」で検索していると、日本にも輸出しているようなので、工場での混入だったら日本の寿司にも多分に海外加工品が含まれているかもしれません。食中毒になる主な原因は、腸炎ビブリオだったり、ヒスタミンであって、今回のサルモネラ菌ではないので、汚染されたロットが入っていなければ問題ないとは思います。

 

アメリカでの生もの

アメリカでも、sushiはある程度人気と知名度がある食べ物だと思います。極東アジア系でなくても、箸を上手に使うアメリカ人は結構います。sushi以外のものを箸で食べたりはしないので、それだけsushiを食べる人も多いのでしょう。

sushiには稲荷寿司はふつう入っていないですしかんぴょう巻もないですので、ほとんどは生か少し加工された生魚がメインです。ほかにアメリカで生で食べるものというと、サラダがまず思い浮かびます。

もう一つ、生といえばステーキです。チキンやポークは生で食べませんが、ビーフはステーキの場合焼き加減を調節できます。日本で食べるものよりも、生っぽい感じがします。ミディアムでも日本だったらレアじゃないかと思うくらいですし、レアを頼むと本当にレアです。

ステーキハウスや、sushiを提供しているレストランでは、必ず、「生の食品を食べることは食中毒の危険があります」というような但し書きがメニューか店頭に書かれています。

 

今回のニュースを見て・・・

今回のリコールを見て、しばらく生ものは控えようかという気もしましたが、食中毒は未加熱に多いとはいうものの加熱後に入って食中毒を起こすものもあります。アメリカで病気をして倒れると医療費が大変ですから、自衛しないといけません。

そういえば、周りの人たちの中にもsushi屋(寿司ではなく)で酷い食中毒になったことがあるから二度と食べない、と言っていた人が二人いました。

 

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