2015年6月28日にアメリカスペースX社が打ち上げた国際宇宙ステーション(ISS)行きのロケット「ファルコン9(Falcon 9)」が打ち上げられましたが、2分で爆発してしまいました。「ファルコン9」には、補給物資を載せた宇宙船「ドラゴン補給船運用7号機」(Dragon)が搭載されていましたがISSまで届きませんでした。(名称はJAXAウェブサイトより)

「ドラゴン」には、700kg以上の食料など補給物資が積まれていました。

国際宇宙ステーションの補給

国際宇宙ステーションは、ロシアとアメリカによって運営されています。今回を含めて、国際宇宙ステーション関連の打ち上げは163回あって、そのうち打ち上げ失敗は4回です。

  1. 2011年8月24日、ロシアのソユーズロケット(軌道に乗らず)
  2. 2014年10月29日、オービッタルサイエンシズ社(Orbital Sciences)のアンタレスロケット(爆発)
  3. 2015年4月28日、ロシアのソユーズロケット2.1aロケット(ドッキング断念)
  4. 2015年6月28日、スペースエックス社(スペースX、SpaceX)のファルコン9ロケット(爆発)

最近の成功した打ち上げは、

  1. 2015年4月15日、スペースXのファルコン9ロケット
  2. 2015年3月28日、ロシアのソユーズFGロケット
  3. 2015年2月17日、ロシアのソユーズUロケット

です。(ロケット名、日付などはJAXAのウェブサイト『ISS関連フライトの全履歴』を参考にしました)

2015年4月のソユーズ失敗

4月28日のソユーズ打ち上げ失敗時には、物資はまだあると書かれていました。

 プログレスM-27Mには国際宇宙ステーション(ISS)に補給するための水や食料、衣料品、また酸素や燃料など、約2357kgの物資が搭載されていた。なお、ISSには物資が備蓄されているため、プログレスM-27Mによる補給がなかったとしても当面は運用を続けることができる。米国の宇宙開発ニュースサイト『Spaceflight now』が報じたところによると、現時点で最低4か月は通常通りの運用が可能だという。
出典:『ロシアのプログレスM-27M補給船に問題発生、制御不能に』(sorae.jp)

2015年6月のファルコン9失敗

最低4ヶ月ということですので、現時点で「最低2か月は通常の運用が可能」なので、実験が滞るかも知れませんが2ヶ月で物資が切れるわけではないはずです。

日本のニュースでは、

約2分後に爆発した。スペースX社による補給船打ち上げは試験飛行を含めて今回が8回目だったが、失敗は初めて。
 ロケットを遠隔操作で破壊したのかどうかは確認されていない。ISSへの物資輸送を担うもう一つの米民間宇宙企業オービタルATK社のロケットも昨年10月、打ち上げ直後に爆発。ロシアの補給船も今年4月にISSとのドッキングに失敗
出典:『ISS補給のロケット爆発=米民間宇宙企業の無人船-NASA』(jiji.com)

と伝えられています。もちろん、アメリカでも報道されていて、CNNでは、『SpaceX rocket explodes after launch』(CNN.com)に出ています。

The failed cargo flight was carrying more than 2 tons of supplies, including 1,500 pounds of food and provisions for the crew aboard the space station.
...中略...

Dragon was also meant to bring nearly 1,400 pounds of supplies in its return trip. The spaceship was scheduled to land in the Pacific Ocean off the coast of Baja, California, in about five weeks.
In late April, Russia had tog abandon a trip to the ISS after its spacecraft carrying 3 tons of cargo lost control.
And last October, a cargo spacecraft developed by Orbital Sciences destined for the ISS exploded just after the company was awarded a $1.9 billion contract with NASA.
出典:上記CNN記事

1500ポンド(約680kg)の補給物資を運んでいたそうです。昨年の事故の前、オービタルサイエンス社は2000億円を超える契約をしたところだったようです。何年契約か分かりませんが、宇宙開発の契約はすごいですね。

 

国際宇宙ステーションからのツイート

CNNの記事に宇宙ステーションにいる宇宙飛行士スコット・ケリー氏(Scott Kelly)のツイートが引用されていました。

次回の補給船が何時の予定なのか、JAXAのウェブサイトには載っていないのですが次回は成功することを祈ります。ケリー氏のツイートに宇宙から見たオーロラの写真が出ていました。

探したら、もっと「近い」画像がNASAから公開されていました。

aurora captured by NASA from spaceFire In The Sky

綺麗です。

失敗原因は?

調査中ですが、スペースXの設立者でCEO(最高経営責任者)のイーロン・マスク氏(Elon Musk)がいろいろツイートしています。

イーロン・マスク氏

イーロン・マスク氏は、南アフリカ共和国出身の起業家で、スペースX社の設立者・CEOだけではなく、電気自動車で有名なテスラモーターズの共同設立者・CEO、電子決済大手のPayPalの共同設立者で元筆頭株主、というキャリアの持ち主です。

カナダ生まれの母とイギリス系南アフリカ人の父の元に生まれ、南アフリカで生まれ育っていますが、18歳の誕生日前に南アフリカの兵役を避け、最終的にアメリカへ渡るためにカナダへ渡航したようです。10歳(1981年)でコンピューターを使い始め、12歳でBASICプログラムを初めて売ったとのことです・・・

カナダのクイーンズ大学に2年通ったあと、アメリカのペンシルベニア大学へ移動し、卒業後の1995年にアメリカのスタンフォード大学大学院へ24歳で入学しています。学位をとる前に中退してしまっていますが、2002年に米国籍をとっています。

その間に起業活動を始めていて、1995年にはZip2、1999年にはPaypalのX.com、2001年にはSpaceX、2003年にTeslaを設立しています。

(英語版のWikipedia、28 June 2015, at 17:37を参考にしています。)

すごい人ですね。

 

スペースXの着陸作戦

今回、スペースXのファルコンロケットは、国際宇宙ステーションへの補給物資を載せたまま爆発してしまったのですが、スペースXは発射ロケット「ファルコン」を再利用するために海上に浮かべた船に着陸させて回収するというプロジェクトにも取り組んでいます。

爆発してしまったので、今回の着陸作戦は失敗したのですがCNNに過去2回、着陸を試みたときの映像も流していました。1回目と比べると2回目のほうがだいぶ良い感じですが、どちらもロケットは爆発してしまっています。

映像はこちら『SpaceX rocket explodes after takeoff』(CNN.com)

着地に失敗したということしか知らなくて上手く接地できれば成功するのかと思っていたのですが、着地直前までロケットエンジンが火を噴いています。それにしても、ロケットを海の上で立った状態で着地させるとは、近いうちに上手くいくでしょうか。

以前のCNN記事には、

事前に実施した2回の試験は成功したが、同社は今回の試験について「成功率は最大でも50%」との見方を示していた。
出典:『スペースXがロケット打ち上げ、回収試験は失敗』(CNN.co.jp)2015年1月11日

とあるので、上手くいかないことはないのでしょうが、かなり難しそうです。

 

ロシアのソユーズが補給成功、日本人飛行士打ち上げも

2015年7月3日にソユーズロケットで打ち上げられた、ロシアのプログレス補給船がISSへの補給を成功させました。また、7月23日には、日本人宇宙飛行士油井亀美也氏を含むクルーを無事に宇宙へ送り出しました。

 

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